滴色

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ファイ 悪魔に育てられた少年

という韓国の映画を見ました。これ、私、アクションを楽しむつもりで借りてきたんですけどね……まさか、作品の半分くらいを泣いて見るとは思ってもいなかった。

 

トーリーとしては、白昼鬼と呼ばれる犯罪グループによって誘拐された少年が、そこで五人の「父親」によって悪事の英才教育を受けながら育てられ、真実と出会うお話。もう、この時点でお察しと言えばお察しなんですがね……もう、ストーリーが進展していくに従ってどんどん苦しくなっていく。アクションは問題なく格好良かったです。ただ、レーティングついていないですけども、結構どぱどぱやらかしていたり吹っ飛んだりしているので、最低でも12はお覚悟です。15ではないと思いますが。

 

以下、ネタバレを含みます。

このストーリーが素晴らしいのは、勧善懲悪で終わらないということですね。正直なところ、誰も報われない。誰が悪いのかと問われるとそれは当然に誘拐犯である白昼鬼たちなんですけれども、彼らは彼らなりに、確かにファイを愛していました。初めて迎えに来てくれた場所まで、迎えに来て。明らかな罠だと分かっていながら迎えに行く父親たちがもう苦しい。戦闘の最中、あれ、ちゃんと狙って撃ってるじゃないですか。皆が幸せそうに光の中で微笑んでいるのが、思い出しただけでも泣けてきます。泣いてます。ちゃんと俺が迎えに来ただろうって、ごめんなって、もう、無理。しんどい。自分たちに対して殺意を向けられながらも、あれは俺が教えたんだとか、ほんと、もうさあ。割と冒頭であった狙撃の訓練でも、褒められて嬉しそうにするファイとか、教えられたことを素直にちゃんと吸収して、成長して、それを見守ってきて、そんな「家族」がこうなるのかと。もう! もう!!

そして何が辛いって、ここがクライマックスじゃないところですよね。いや、もうこれだけで満腹だから……となりますよね。ファイが帰ってくるから食事の準備をとか、異常な犯罪者であるはずなのに本当、ちゃんと「父親」をしていて、でも、そこに帰ってくるファイの心情を思うともう無理。皆、ファイに色々なことを教えてましたけど、なんだかんだで守ろうともしてましたよね。絵を描くのが上手だからと海外の美大への入学手続きを進めていたこと。ただファイが怪物を恐れていた一点を解決するための手法が、問題であったというだけで。

あああああもうむりいいいいいいいいいい……となってエンドを迎えたところで、またエンドロールが! もう!!!!!! そこで親子のイラストを持ってくるのが!!!! 涙腺を!!!!!! 破壊している!!!!!!!!!!!!

 

と、大荒れになりましたが、見たことを後悔はしていません。素晴らしい作品でした。

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