滴色

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ロシアン・スナイパー

 

ロシアン・スナイパー [DVD]

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ロシア映画、二作目。これもまた、ひとつ前の記事「ドラゴン」同様にTwitterで紹介されているのを見て、見てみたいと思った作品です。

この作品は、実在するロシアの狙撃手、リュドミラ・パヴリチェンコさんの従軍記+ルーズベルト大統領夫人の独白、という感じで、視点が交互に入れ替わります。独白は戦後、従軍は文字通り戦時中。ファシストを309人狙撃した彼女は、死の女として、戦場を象徴する女性として、戦争に翻弄される姿が描かれています。戦争を題材とした作品であることもあり、明るい作品ではないです。ただ、そうしなければ生き延びることができなかったということ、そうやって生き延びることができたのだという奇跡、考えさせられます。

登場人物の内面の葛藤を描く、ということはありませんでした。ただひたすらに、時の流れを写し続けているだけ、という感じ。だからこそ、感情移入することなく客観的にやるせなさを受け取ってしまうのかもしれないとは思いました。

彼女も含め、戦争で戦った人々の陰に今の私たちがいる。そのことを、改めて意識させられました。

 

生きている間は勿論のこと、亡くなった今でも彼女はプロパガンダに利用されているのかもしれない。作品の公開時期を考えるとそんな気がする、とレビューで書かれているのも目にしました。晩年の彼女が幸せでありましたように。